定例会は参加は無料で予約も不要です。
現在予定されている今後の定例会の情報です。
第185回 | 日時:2024年12月14日(土) 14:00 | |||
話題: | 『"ひと”を知るためのしっぽ学』 | |||
提供: | 東島 沙弥佳 先生 | 京都大学白眉センター 総合博物館 特定助教 (専門:生物学、形態学) | ||
会場: | 京都大学 理学部 セミナーハウス | |||
招聘: | 関理事 | |||
要旨: | しっぽ、と言われれば皆さんはどんなものを想像されますか?きっと皆さんの思い描くしっぽは十人十色でしょう。一般的に多くの生物はしっぽを多様に使っています。だから、しっぽの形を見ることで、生物の適応や進化を知ることができます。しかし、生物学的「ヒト」である我々には残念ながらしっぽがありません。にもかかわらず、神話や民話、はては漫画にいたるまで我々「人」は実にさまざまなしっぽの表現を用います。まるで失くしたしっぽに特別な気持ちがあるようです。不思議ですね。これこそが私の研究テーマです。失くしてしまったしっぽという存在こそが、生物種としてのヒト、人間性をそなえた人という両面を併せ持つ我々「ひと」へと至る道のりを示してくれる鍵だと私は考えています。しっぽという一つの研究対象に対し、文理さまざまな研究アプローチで迫る自身の研究スタイルを、私はしっぽ学と名付けました。今回の講座で、皆さんの中の「たかがしっぽ」が「されどしっぽ」になるといいなと思っています。 |
会場は京都大学北部構内にある理学研究科セミナーハウスです。
今後ご参加の皆様へ改めてお願いがございます
今春(2023年春)からコロナの5類移行と会場の使用規制停止で、定例会を再開をいたしましたが、コロナは収束した訳ではなく、 現在も陽性者は全国で出ており増加傾向にありクラスターの発生もあり、感染者の二割に後遺症が出るが対症療法しかない、 感染力の強い変異種の日本への上陸、医療者からの冬に向かっての警鐘、などなど、大きく報道されない現状が有ります。
以前例会にご登壇頂いた社会医学・疫学の藤田先生から、政治や世論のコロナ無警戒ぶりに危機感を持たれ、 有効なワクチン接種とマスク着用とを参加の皆さんに推奨されたしとのご助言を頂き、ほかの医師の先生方からも 警戒を解ける状況ではないとお聞きしました。
主催側では当面、会場の消毒・換気、マスク、酒精、遠隔体温計、間隔が取れる座席を準備いたします。 ご参加の皆様には今まで通リの予防対応をなさってご来場戴きますようお願い申し上げます。
2023年10月吉日 主催者 敬白
こちらから検索できます。
第184回 | 日時:2024年11月9日(土) 14:00 | |||
話題: | 『核ガンマ線完全可視化技術によるオープンな原子力利用』 | |||
提供: | 谷森 達 先生 | 北里大学 未来工学部 教授 (専門:宇宙線物理学、放射線計測学) | ||
会場: | 京都大学 理学部 セミナーハウス | |||
招聘: | 坂本理事 | |||
要旨: | ガンマ線は発見以来約130年広く利用されてきたが、未だ可視化は不完全であり人々に大きな不安を与えてもいる。実際、福島第一原子力発電所(福島1F)の事故では、除染のために数種類のガンマ線カメラが導入された。しかし光学カメラのような光線(ガンマ線)の方向を求める全単射撮像が出来なため、定量性に乏しく実用化されなかった。 核ガンマ線天文学にも同じ問題があった。核ガンマ線は宇宙の元素合成の起源を直接探れる電磁波であり1950年代から注目されたが、天体を決める全単射撮像が出来ず今日まで停滞していた。 我々は核ガンマ線天文学を開拓するため、希薄でガンマ線検出には不向きなガスを利用し、微弱なコンプトン散乱電子の飛跡を捉えることでガンマ線到方向決定に成功しガンマ線の全単射撮像、つまり完全可視化に世界で初めて成功した。すでに銀河中心からの核ガンマ線直接撮像、福島1F全域のガンマ線撮像、動作中の原子炉から放射される微弱な放射性物質拡散の3次元画像化を実現してきた。この成果が踏まえ福島1F炉の炉解体時の放射性物質拡散予防システムや原子力発電所の環境モニタリングへイメージングの導入を検討している。さらに動作中の原子炉内のイメージング化の実現の可能性も出てきた。放射線分布のイメージング化はAIとの連動を可能にして、光学カメラと同様、高度な状況解析が瞬時に実現でき、原子力等放射線利用の安全性の飛躍的向上が期待できる。 |
募集を終了しました。ご協力ありがとうございました。報告はこちらです。